電子渡航認証(eTA)をめぐるトラブル

2016年3月15日以降、日本国籍者を含むビザ免除国出身者(カナダ永住権、市民権保有者を除く)が空路でカナダに渡航またはカナダを経由する場合には、eTAの申請が必要となった。実施前には想定していなかったカナダのパスポートを保有していない二重国籍者への対応など、様々な問題に対処するために2度猶予期間が設けられ、昨年11月10日より完全実施となっている。しかしながら、その後もマイナーなルール変更があったり、eTAに関するトラブルの報告が止まないため、今回は本テーマを取り上げることにした。

これまでeTAを申請したことのないカナダ在住のワークパーミット保有者がカナダ国内で延長申請を行い新たなワークパーミットを取得した場合、このワークパーミットだけでカナダに再入国することができるかどうか。このケースはこれまで別途eTAの申請が必要とされていたが、2017年5月1日以降は、ワークパーミット発行と同時にeTA発行を通知するEメールが送られてくるようになり、eTAを申請する必要がなくなった。しかしながら、それ以前に発行されたワークパーミットの保有者は依然eTAの申請が必要である。

eTA申請の際に気をつけなくてはいけない質問の一つに、“カナダまたは他の国の入国ビザや就学許可・就労許可の申請を却下されたこと、入国を拒否されたこと、出国命令を受けたことがあるか”というものがある。あまり深く考えずに“NO”と答えてしまい、虚偽申告の疑いを掛けられてしまった例がある。状況を説明して最終的には無事eTAは発行されたが、IRCCには過去のビザ、許可証の申請歴が全て記録されていること、虚偽申告は5年間のカナダ入国禁止に繋がるので注意が必要だ。

永住権発行のコンファメーション (CoPR)を有効化する手続きのためにカナダに再入国する場合、eTA取得が必要かどうか。IRCCのサイトには明確に不要と書かれているが、弊社のクライアントはNYのエアカナダのチェックインカウンターで搭乗を拒否され、何とカナダの領事館に相談するよう促されたという。最終的には無事搭乗を許可されランディング手続きも完了できたが、こうした予期しない事故に備えてIRCCのウェブサイトの該当箇所をその場で示すなど自己防衛も必要かもしれない。

何らかの理由でeTAが取得できず搭乗拒否されたときの最後の手段は、一旦カナダとUSの国境(バッファローなど)まで飛んで陸路からカナダに入国するという方法があるが、こうした無駄やストレスを避けるべく、渡航に際しては余裕を持って準備しておきたいものだ。