たかがポスグラ、されどポスグラ

今月は意外とトラブルの多いカレッジ、大学のプログラム修了後に取得できるオープンワークパーミット(PGWP、通称“ポスグラ”)について取り上げます。

PGWPを取得できる学校かどうか

先日アルバータ州のプライベートカレッジに通う留学生80人が、PGWPを申請できる資格がないことを卒業間際になって初めて知ったと訴える記事が出ていた。生徒によると、元々エージェントがこのプログラムを移民への近道と紹介し、学校のカウンセラーも“これまでこの学校から実際に取得できた生徒がいる”などと言っていたらしい。

一方、IRCCは最近になって、Not all programs offered at designated learning institutions (DLIs) are eligible と慌てて警告を出す始末だ。問題は、学生ビザを申請できるDLIとPGWPを申請できる学校は異なるにもかかわらず、PGWPを発行できる学校のリストがIRCCのウェブ上でまとめて公開されていない点にある。このため生徒はDLIなら大丈夫だと思い込み、オフィサーも資格のない学校の生徒にまで間違えてPGWPを発行することになり、さらに混乱を助長させている。では、PGWPを発行できる学校はどのように規定されているのだろうか。IRCCのウェブサイトには以下のように書かれている。

  • public post-secondary school, such as a college, trade/technical school or university, or CEGEP in Quebec or
  • private post-secondary school that operates under the same rules as public schools (currently applies only to certain private post-secondary institutions in Quebec) or
  • private secondary or post-secondary school (in Quebec) that offers qualifying programs of 900 hours or longer, leading to a diplôme d’études professionnelles (DEP) or an attestation de spécialisation professionnelle (ASP) or
  • Canadian private school that can legally award degrees under provincial law (for example, Bachelors, Masters or Doctorate degree) but only if you are enrolled in a study programs leading to a degree as authorized by the province

これを読む限りケベック州以外の州では、プライベートカレッジでPGWPを取得できるのは、州で認可されたDegreeを取得できるプログラムの履修生(一体どこにそんなプログラムがあるのかは不明だが)だけで、プライベートカレッジはほぼNGということである。自分が申し込もうと思っている学校が公立か私立かは、学校のカウンセラーに聞くよりも各州のMinistry of Educationのサイトで、その学校が“College”としてリストされているかどうか自分で確かめる方が確実だといえそうだ。

この他に気をつけなくてはいけないのは、オンラインで取得できるCreditが50%以上を占めるプログラムもPGWPの申請資格がないこと、プライベートカレッジから公立カレッジにトランスファーした場合は、公立カレッジの履修期間のみがPGWPの発行期間として考慮されることだ。

PGWP取得のチャンスを失わないために

PGWPの申請要件の中で気をつけなくてはいけない点は二つある。プログラムを修了したことを証明する成績証明書や学校からのレターが発行されてから90日以内に申請を完了することと、学生ビザが有効な間に申請を完了することだ。学校によっては授業が全て終了しているのにもかかわらずなかなかレターが発行されないところもあるようだ。発行を待っているうちに申請のタイミングを逸しないように注意したい。学生ビザが90日より早く失効してしまう場合は、事実上、学生ビザの満期までに申請を完了することが必要である。PGWP申請が書類不備などで却下された場合、この90日の期限を既に経過していたり、学生ビザが失効していると再申請できないことにも注意したい。

PGWP申請中はフルタイムで働けるか

学生ビザを保有しフルタイムのプログラムで就学中は最大週20時間まで、セメスター間のブレークではフルタイムで就労できることになっている。ではプログラムを既に修了し、もはやフルタイムの学生でなくってしまってからは就労できるのだろうか。これは移民法規則l86条(W)によって、PGWPを学生ビザが有効な期間に申請している場合に限り、手元に就労ビザが届くまでフルタイムで働くことができるとなっている。

PGWP保有者の配偶者のオープンワークパーミット

フルタイム留学生の配偶者、コモンローパートナーはオープンワークパミットを取得できるので、PGWP申請の際にも無条件でオープンワークパーミットを延長できると誤解しやすい。しかしながら、実際にはPGWP保有者がカナダの職業分類(NOC)のスキルレベル0、AまたはBの職種で就労していることが条件となっている。

以上、PGWPの申請を失敗するとその後の永住権申請のプランに大きく影響することになるので慎重に対応したい。