Patience is a virtue… - 普通じゃいないのは日本なのか?

 
以前、中国の国内線で北京から香港に飛んだ時のことだった。搭乗して、席につくまでに何回も人が自分にぶつかってきたような気がした。気にせず、席についた。離陸までの間に、あることに気がついた。中国人の乗客のほとんどが、お互いにぶつかりながら通路を歩いている。時には席にもぶつかっていたような気がする。日本人が北米人から、ぶつかっても謝らないとか、着陸した後、飛行機から降りるマナーについて驚かれたりするのとはちょっと種類が違う。彼らには日本にある躾という概念がないのか。

中国からの移民が最も多いとされるカナダでは、やはりサービス産業が提供するサービスのクオリティーの低さが顕著になっている。勿論、これは中国人だけのせいではない。発展途上国のサービスのクオリティーはどこも似たり寄ったりにちがいない。とりわけ、この20年ぐらいの間に、さらにひどくなっているのは否めない。

例えば、カナダにはRogersというもともとケーブルテレビの会社と、Bell Canadaという言ってみれば日本のNTTドコモのような会社が存在する。勿論、今ではこの二つの会社は共に、TVや固定電話だけでなく、携帯、インターネットのサービスを提供している。事実上、この二つの会社が市場をほぼ独占している。

以前、Rogersからケーブルテレビ、インターネット、携帯電話のサービスを購読していた時のことだ。彼らのサービスの支払い方法にはPre-authorized paymentとうのがあって、あらかじめクレジットカード番号を登録しておくと、自動的にチャージしてくれるという便利なシステムだった。ところが、ある月の請求書で、突然3カ月分の請求をされたことがあった。まあ、ちょっとした間違いだと思ってまずはRogersに電話する。この時点では一本電話をすれば、すぐに解決する話だと思っていた。ところが、最初にRogersに電話をすると、Visaのミスだから、Visaに電話するようにいわれた。それで、Visaに電話をするとRogersがチャージしてくるのをチャージしているだけだから、Rogersに話をするように言われた。

RogersもVisaも、カスタマーサポートのトレーニングは限りなくいい加減。同じ質問をしても、毎回と言っていいほど違う回答が出てくる。この件は最終的にRogersとVisaを含めたコンファレンスコールにまで至った末、約8カ月後にようやく解決した。

実際このサービスクオリティーはカナダでは典型的なレベル。別にRogersとかVisaが特別ひどいわけではない。例えば、日本の郵便局にあたるカナダポストは郵便が紛失することで有名。普通郵便やはがきがなくなるだけでなく、書留でだした郵便がトレースできずになくなってしまう。カナダポストは紛失したことについて、「ごめんなさい、郵送料は返します。」で終わってしまう。本当に先進国でこんなことがあっていいものかということが日常茶飯事。

確かに日本と比較して、カナダが、衣食住に関して、クオリティーの高さがあることは認めたいと思う。しかしながら、その反面、間違ってもいい、間違ったら、その間違いを改めればいいみたいな、リラックスしすぎた発展途上国的なマインドは永久に消えないのだろうか。

カテゴリー: Uncategorized パーマリンク