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オンタリオ州政府が薦める 州指名プログラム

今月はオンタリオ州の州指名プログラム(OINP)について解説します。

オンタリオ州政府はここ数年、州指名プログラム(PNP)の割り当て数を増やすよう連邦政府に働きかけ、2015 年にはBC 州、AB 州、SK 州と並ぶ年間5200人までCertificateを発行できるようになった。さらに現在、雇用主とリクルーターの登録、候補者の選考基準、査察や違反に対する罰則など広範なルールを規定した“オンタリオ移民法”の成立を急いでいる。今月は、州政府が州の経済成長の手段として近年重視し始めたOINP のプログラム概要(ビジネス移民を除く)を説明したい。

OINP は雇用主のジョブオファーが必要なプログラムと、必要のないプログラムに大きく二分される。ジョブオファーが必要なプログラムには外国人就労者向けと留学生向けがあり、いずれもオンタリオ州の雇用主からカナダの職業分類(NOC)のスキルレベル0、A、B の職種でフルタイムのジョブオファーが必要とされる。また、外国人就労者は、申請時から遡って5年間のうち2年以上関連した職務経験を有すること、留学生はカナダのカレッジ、大学で2年以上のプログラムを修了し2年以内に申請することが条件となっている。いずれも英語のスコアは必要とされていない。但し、このプログラムを利用できるのは3年以上の営業実績を持つ一定規模以上の企業に限られる。

一方、ジョブオファーが不要なプログラムは、従来のオンタリオ州の大学院修士号、博士号取得者向けのものに加えて、昨年Express Entryの登録者を対象としたHuman Capital Priorities Stream(HCP)とFrench-Speaking Skilled WorkerStream(FSSW)が創設された。前者は連邦スキルワーカー、またはカナダ経験クラスの基準を満たした上で、Express Entry のスコアが現状400ポイント以上の人が対象である。さらに州の要件は、一定期間の職務経験、OINP 独自のポイントシステムで67 ポイント以上取得、学士以上、英語力は全スキルCLB7以上とややハイレベルだ。FSSWの場合は、フランス語のCLB7と英語のCLB6が必要とされる以外の条件はHCP と同様である。

Express Entryにおいて移民申請のInvitationを得るためのスコアアップの方法としては、Labour Market Impact Assessmentの取得が主流である。しかし今後は各州のPNP が充実し、もう1つの方法として注目されるだろう。また、オンタリオ移民法の成立でPNP が法的根拠の下で運用されることは、透明性、公平性の点で大きな前進といえる。